ZD Netより、備忘録として。
上司の「やってはいけない」10選
1.望ましい振る舞いを罰する
この行動と次の行動は、「矛盾するメッセージを送る」という1つのカテゴリーに属する。そんなことはやっていないと言い切れるだろうか?例えば親が、子 どもに「もし聞きたいことや問題があったら、ママかパパに言うんだよ」と話していたとする。しかし、その子どもが話をしに来たときに、「後にしなさい、私 が忙しいのが分からないのか!?」と言ったとしたらどうだろうか。
職場で考えてみると、望ましい振る舞いを罰している一番ありがちな例は、管理職が「心配があれば隠し立てせず、正直に相談するように」と話しておきながら、相談しに来た部下をしかるというものだ。
2.望ましくない振る舞いに見返りを与える
あなたは時間通りに、あるいは時間よりも早くミーティングに着いた。ところが、何人かはまだ現れておらず、リーダーがミーティングの開始を15分から20分遅らせた。こんなことは、よくあることだ。
この行動が伝えているメッセージは、どのようなものだろうか。遅刻している人には、遅く来ても構わないと伝えており、時間どおりに行動する人に は、時間に正確に行動しても無駄だと言っているに等しい。ミーティングの責任者は、時間通りに来た人に公平になるように、時間通りに始めるべきなのだ。こ の原則は、他の状況にも当てはまる。
3.えこひいきをする
一部の人間を好きになるのは仕方がない。一部の人と一緒にいるのが、他の人の場合よりも快適に感じたとしても、仕方がないことだろう。しかし、好き嫌いや快適かどうかで、部下のえこひいきを始めるとなれば、これは問題だ。他のグループに属する人は、上司は正当に評価してくれないと考え、いい仕事をしなくなるだろう。従って、相手をどう感じているかに関わらず、成果に基づいて評価し、報酬を与えるべきだ。
最近わたしの顧客になったばかりの組織で、えこひいきをしないよう心がけている好例があった。ITの責任者がわたしにオフィスを見せてくれていた とき、ある女性が働いているところで足を止めた。彼はわたしを紹介して何者かを説明し、その女性はわたしに管理者特権をくれた。その数時間後の昼食の時間 に、わたしはその責任者と外に行こうとしたのだが、その時にこの女性も現れた。のちに、彼らは交際しているということが分かった(そしてその後彼らは結婚 した)のだが、彼らの振る舞いは非常にプロフェッショナルで、端から見ていても特別な関係があるとはまったく分からなかった。この種の公平性こそ、必要な ことだ。
4.朝令暮改
部下に対する指示を変え続ければ、相手から否定的な対応をされても当然だ。相手に何を求めたかを把握しておくべきだ。もし、自分の上の上司が方針を変えたために、部下への指示を変えなければならなくなったら、その上司にはマイナスの影響があることを伝えた方がよい。
5.よい面を無視する
あなたは、ベルリンの壁が壊されたと聞いて、仕事がなくなる警備員のことを心配するタイプの人だろうか?もしそうであれば、おそらく他のよい面も見逃しているに違いない。そういった行動は、部下の士気を萎えさせる。楽観的な考え方をして、その状況のよい面を探すべきで、悪いことでさえよい解釈をしようと試みるべきだ。そうすることで、部下の態度も変わってくる。
6.悪い面ばかり見る
同様に、あなたは水面を歩く人間を見て、「なんて詐欺だ!あいつは泳げないのか!?」という反応をするタイプだろうか。この項目にも、5番目の項目と同じ議論が適用される。
7.間違った評価尺度を使う
古いDilbertのマンガで、上司が部下に、 自分のプログラムの中に見つけたバグの数によって、ボーナスを出すと言っているものがある。このマンガの最後のコマで、Wallyは「おれは午後から新車 のミニバンを書くぞ!」と言っている。誤った尺度を用いれば、誤った結果が生まれるかも知れない。さらに悪いことに、望ましい振る舞いを抑制してしまう可 能性もある。
デパートを経営しているところを想像しよう。ある日、家庭用品売り場がセールをすることを決め、すべての品物の価格を下げ、仕入れ価格よりも安く してしまった。その結果、多くの人がその店を訪れ、家庭用品だけではなく他の売り場でも買い物をした。家庭用品売り場の試みによって、デパート全体として は大きな売上と利益を得ることができた。
もし単純に売り場ごとの利益と損失を見ていけば、家庭用品売り場では大きな損失が生じている。しかし、この売り場に罰を与えるのは賢いことではない。何を評価するかは、よく考える必要がある。
8.成果を認めることをしない
よい仕事をすれば、それを認めて欲しいと思うものだ。もちろん、彼らは給料が増えることは望ましいと思うだろう。しかし、単に感謝したり、公の場 で誰かがよい仕事をしたと認めるだけでも、驚くほど効果が出る。逆に、成果を認めることをしなければ、将来同じ努力をしようという気持ちは萎えてしまうか も知れない。
9.細かく管理する
スタッフや部下のやることなすこと、すべてを監督していれば、相手を信頼していないと大声で叫んでいるのに等しい。すべてをチェックしたり、すべてを自分でやろうとすれば、部下は成長できない。より重要なことは、相手を信頼していないことが明白になってしまうことだ。従って、本当に深刻な状況になっているのでない限り、部下に学ばせ、必要なら失敗させる必要がある。彼らは何がベストかを学び、上司を評価するようになるだろう。
10.怒る
もし上司が小さなことでいちいち激怒していたら、部下は悪いニュースを持って行くことを嫌がるようになるだろう。起きてしまったことを問題にするよりも、状況をどう解決するかに集中するようにした方がよい。これは、失敗について話してはならないという意味ではない。むしろ、状況に敏感になるべきだということであり、いつ話し、いつ黙っていた方がよいかを知るべきだということだ。冷静さを維持していれば、それだけ部下が高い士気を保てる可能性は高くなる。
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