新興ソーシャルネットワークサービスについてのまとめ記事。わかり易くよくまとめられています。
見づらいので、下記URLから原文で見ていただいた方がわかり易いです。
http://jp.techcrunch.com/archives/9-ways-to-build-your-own-social-network/
FacebookやMySpaceと いったソーシャルネットワークの巨人をめぐるニュースが連日のようににぎわう中、今はこうしたウェブサイトが提供する基本機能を単なるコモディティに格下げしてしまおうと必死でがんばっている企業も山とある。
こうした新登場の企業が提供するのは、顧客が自分のソーシャルネットワークを(多くの場合 ゼロから)構築し、幅広い用途に合わせてネットワークそのものを作り変えることができるもの。俗に言う「ホワイトレーベル」のソーシャルネットワーキング専用プラットフォームだ。 ネットワークをホワイトレーベル化する発想は、とどのつまりはプラットフォーム・プロバイダーの姿が極力ソーシャルネットワーク利用者の目に触れないようにし、ネットワークを構築した本人のアイデンティティや意図に合わせてネットワークのブランディングを行う、ということ。
“ソーシャルネットワーキング”の定義はマチマチでも、ソーシャルネットワークとくれば基本的には会員プロフィールとユーザー生成型コンテンツのようなものがメインだろう。
ホワイトレーベルのソーシャルネットワーキングの分野では大雑把に分けて3つのタイプの企業が台頭しつつある。まず1番目。これはホストつきで、DIYのソリューションを提供するタイプの企業だ。顧客は真新しいソーシャルネットワーク構築までの大部分のステップをポイント&クリックという単純作業の連続で こなしてしまえる。このタイプの企業は顧客とのやりとりを最小限に抑え、むしろ顧客が求めるネットワーク構築用ツール提供の方に重点を置いている。
実例として選んだ企業は9社。内訳はNing、KickApps、CrowdVine、GoingOn、CollectiveX、Me.com、PeopleAggregator、Haystack、ONEsiteの各社で、どの企業もベースラインのサービスは無料で提供している。企業別レビューは以下に掲載しておこう。9社の全サービス概要は右のチャートに収録した。初期調査はJeremiah Owyangが担当、ホワイトレーベルのソーシャルネットワーキングサービスの総覧リストも彼がまとめてくれた。
2番目のタイプは、ソーシャルネットワーキング専用ソフトのダウンロードを提供している企業だ。ユーザーはDLしたソフトを各自のサーバーにインストールして使う。
3番目のタイプはクライアントと緊密に連携しながら、クライアントのニーズに合わせたソーシャルネットワーク作りを行う企業。DIYのSNSよりはずっとみなさんのニーズにフィットするかもしれないので、こうした企業に関心のある人は、パーソナライズしたサービスを提供するSocial Platformや、ダウンロード可能なソリューションを提供するphpFoxを要チェック。両社の内容は本稿第2弾の方で詳しく見てみよう。
以下に紹介するサービスの中では、外観も素晴らしく洗練度の高いソーシャルネットワークを最小限の労力で開設できるプラットフォームとしてはNingがベスト。ソーシャルネットワーキングの各種コンポーネントを既存サイトに統合化するプラットフォームとしては、KickAppsがベストだし、パーソナライズしたネットのコミュニケーションを改善できるシンプルなソーシャルネットワークを探している団体に最適なオプションとしては、CrowdVineとHaystackが有望だろう。CollectiveXはオンラインで共同作業をやりたい既存グループにピッタリだし、GoingOnでは、NingとKickAppsの両サービスが共有する諸機能を兼ね備えた有望かつハイブリッドなソリューションを提供している。
各サービス詳細は以下の通り。
Ning Ning(中国語で“平和”を意味する言葉です、念のため)は、あらゆる機能を網羅した優れた外観のソーシャルネットワークをゼロから構築できるプラットフォームとして次点を大きく引き離し、現在トップに君臨する。Ningは基本的にGoingOnやMe.com、PeopleAggregator、ONEsiteのような出来合いのサービスの提供を目指しているが、その徹底したプロ意識においてはライバルの追随を許さない。 ビジネスの運用が優れていることも手伝って、同社はこれまでに7万6000件ものネットワークをホストしてきた(Ningの“人気”ネットワークのリストを眺めると、大多数は冷やかしの客が立ち上げてすぐ捨てたネットワークのような気がしてしまうが)。
Ningの標準パッケージを使えば、アフィリエイト会員はNingが提供する全機能を備えたネットワークを無料で立ち上げ、そこから広告収入を得ることができる。アフィリエイトはポイント&クリックでテーマを選んで外観を変え、写真・動画・グループ・ブログなどの機能を取り込んでネットワークを開設。
ものの数分で(だいぶ型通りではあるにせよ)フル機能を備えた素晴しい外観のネットワークが出来上がったら、あとは会員の第1グループを呼ぶ番だ。これはメールやNing IDで招待する。 大体のアフィリエイト会員にとって本サービス一番のウリは堅牢なネットワークをカンタンに開設できるところにあるが、Ningにはもっと上級なアフィリエイト会員に対応したサービスも。そちらだとNingの標準フォーマットから一部逸脱したネットワークも作れてしまう。
月額20ドルを払うと広告を非表示にしたり、自分の広告を表示できるし、さらに月額たった5ドルで自ネットワークのURLもマスクする(隠す)ことができる。 しかも、もっと高度なカスタマイズ化が希望の場合にも、Ningは総合的な開発者用ドキュメンテーションやAPI にアクセスも可能なので、このAPIを使って開発者もNingの標準ネットワークをリツールできるというわけ。これに対しKickApps(詳細は下欄) では、開発者がネットワークを構築できる土台となる基礎をむき出しで提供することで高度カスタマイズ化を推奨している。
Ningのプラットフォームは、トップのNing専用ツールバーを外してURLを隠せば、ほぼ完璧に隠すことができる。 Ningがホストするネットワークではどこも、同じひとつのユーザーベースを共有している。 自分のNingネットワークに誰か会員が参加すれば、その人はNingの全ネットワークで通用するNing IDを取得できる。これはユーザーが複数のネットワークにサインナップするプロセスを簡略化にするシステムだが、他方このシステムがあるせいで、そのネットワークがホワイトレーベルのソーシャルネットワーク専用プラットフォームのホストするネットワークだということが外部に絶えず分かってしまう。これが全く気にならないアフィリエイト会員も多いだろうけど、自分のコミュニティのブランドを徹底したい人から見たら、このシステムはキズかも。 KickApps Ningがソーシャルネットワーク構築のスタートからゴールまで手取り足取りやるのに対し、KickAppsはウェブ開発者(およびウェブ開発者を社員として抱える企業)にもっと対象を絞っている。
面倒なコード作成や機能メンテの手間をかけずに、手っ取り早くソーシャルネットワーキングの諸機能を既存サイトに取り込みたい開発者のためのサービスだ。そんなわけなので、自分のソーシャルネットワークをKickAppsで構築を始めると最初に出てくるのは実に味気ないデフォルトのテンプレート。ここから、あとは自分で人並みに魅力的に見える何かに仕上げていかなくてはならない。
これがNingなら出来合いのテンプレートで自分のネットワークをカスタマイズするお手伝いまでしてくれるところだが、KickAppsでは開発者がヘッダーやフッターのコードやCSSスタイリングをもっと直にコントロールできるようにしている。
結果としてKickAppsではネットワークの外観を整えるのに時間も経験も多くかかるわけだが、がんばれば最終的にはNingがホストするどんなネットワークよりもシームレスかつプロフェッショナルなものに化ける可能性も。 KickAppsの他の機能を見ると、ネットワーク用コンポーネントを既存のサイトにうまく統合化するという同社の意図をとても重視していることが分かる。同社はネットワークのURLも無料でカスタマイズできるので、利用者は親サイトを離れることを意識しなくていい。さらに容量無制限のストーレッジと帯域数も利用無料なので、ユーザーにアップロードしてもらいたい(動画や音声、写真その他の)マルチメディアコンテンツにもすべて対応できる。 さらに、ネットワーク別にユーザーベースが割り振られるので、メンバーは(NingのユニバーサルIDのシステムのように)プラットフォームにサインナップしているのではなく、目の前にある特定のネットワークにサインナップしている感覚で使える。何よりこの会社が素晴しいのは、自分たちのプラットフォームが極力外に見えないよう、各アフィリエイト会員と個別に対応してくれる点だろう(KickAppsへの全レファレンス削除など必要になる)。
KickAppsの広告スキームにはユニークなところも。他のプラットフォームでは無料サービスを下支えする広告表示をオフにする料金は一律だけども、KickAppsは出来高に応じた課金モデルを採用しているので、アフィリエイト会員が広告非表示にして自分の広告を掲載する場合も、KickAppsには自ネットワークのトラフィックに吊り合う分だけの料金を支払うだけでいい。無料プラットフォームのパッケージを例に取ると、アフィリエイトのネットワークに置くスカイスクレーパー(縦長コロン)の枠ひとつを除き、残りはKickAppsが全てコントロールしている。だが、アフィリエイトが広告も自分でコントロールしたいと思えば、ビジター千人につき大体2~5ドルの料金を支払うだけでコントロールを自分のものにできるし、この料金は自ネットワークへのトラフィックが上がれば、その分だけ下がっていく仕組み。
KickAppsはウィジェット生成ツールの面でも最も手堅い品揃えを誇る。アフィリエイト会員が自ネットワークをバイラルマーケティングでPRできるよう、各種支援ツールを提供している。こうしたウィジェットは操作の簡単なコントロールパネルでアフィリエイト会員が作成する。特定ネットワークで作成・共有するコンテンツを表示したり、他のサイトやソーシャルネットワークに埋め込みも可能だ。こうしたウィジェットは出先で使う人の動きも大元のネットワークに繋いで返すチャンネルになってくれるので、ネットワークにトラフィックを呼び込む原動力にもなる。
KickApps傘下のネットワークは4000件。Ningの7万6000件に比べたら見劣りがするが、この会社は絶えず機能の充実を図るにつれ大きな牽引力を備えてきている。最近リリースしたプラットフォームv2.2ではプラットフォームの動画とコンテンツの修正機能に改善を施したし、それを見ても同社が迅速&容易にカスタマイズできる今以上に優れたツールを提供し、それによって素人の支援も得てNingにもっと正面から競争を仕掛けていけるよう、前進している ことがわかる。
また、これと平行してKickAppsではAPIの開発も大々的に進めている(今はプライベートベータ)。ウェブ開発者向けサービスプロバイダーという同社の主な役割りも強化されるに違いない。 CrowdVine CrowdVineは美しくもなければ、複雑でもないかもしれないが、そもそもそれが目的のサービスではないのだ。
つい最近までTony Stubblebineが一人で具体化したワンマンショーのようなサービスだったCrowdVine。ここは自分のソーシャルネットワークを開設したい人のために最もシンプルでベーシックなソリューションを提供している。
CrowdVine の主機能は会員プロフィールとブログ投稿、そして公開メッセージング。基本パッケージには、写真や動画のようなリッチメディアの共有機能は 何ひとつない。TonyがCrowdVineで実現を目指したのは、ただ人と人を繋ぐことであって、自己表現のかたちを共有することではないからだ。そんなわけで、ここのプラットフォームはコンファレンスの主催者と参加者、同窓生(会社、学校)、イントラネット利用者、プロフェッショナルのような人たちに専らウケがいい。 自分のソーシャルネットワークの外観や使い勝手をコントロールできない、これはCrowdVineをユーティリティ・プロバイダーと捉える見方を強めるものだ。さらに特定のネットワークに出た質問には全メンバーがレスを返せるし、その返事がそのままタグになって閲覧のクリテリア別メンバー閲覧も容易になる。このような非常にユニークな機能もユーティリティ・プロバイダーならではのものと言えそうだ。
例えば、PodCamp Atlantaというネットワークに新規に加わると、関心分野や専門分野について尋ねてくるので質問に答えると、その答えがそのままネットワークのトップページにリンクされたタグになって登録される。こうしておくと、あとでネットワークに来た人たちは「関心分野=”ブログ”、専門分野=“ビデオ制作”」といった具合に表示クリテリアを指定して、メンバーが閲覧できる、というわけだ。 Tonyは慌ててCrowdVineに機能を追加する気はないようだが、アフィリエイト会員が自分のネットワークに機能を追加したいと言えば喜んで協力するという。
このTonyの気軽になんでも相談できるところを利用して、Foo Campネットワークではカレンダー、wikiサポート、メンバーのカラー専用コーディングまで統合してしまった。TonyはカスタムのURL設定や広告非表示(これはもちろん有料)も喜んでアフィリエイトに協力しているし、そんなこんなで、結局は“ホワイトレーベル”なものになっている。
GoingOn GoingOn(ま だベータ)の窓口も自分たちのサイトがアグリーなことは認めている(さらに言わせてもらうなら、実にゴチャゴチャしている)が、この会社のプラットフォー ムが持つ本当の実力は表向きの見かけに隠れて見えにくくなっている。ここのプラットフォームが目指すのは、NingとKickAppsのプラットフォーム 間にあるギャップを埋める架け橋になること。Drupal上に構築されたGoingOnは、Ning風味の超簡単なネットワーク開設サービスを提供しながらも、その一方ではソーシャルネットワークを既存のサイトに統合化するKickApps風味の方向性でメディア関連の企業と提携を図っている(過去実績はForbes Office PranksやAmerican Superstar Mag Lounge)。
ま だ今のところ、そのどちらでもGoingOnはNingにもKickAppsにも運用は適わない。しかし、そのプラットフォームは、これら2社のどちらが 提供する機能よりも幅広い機能を提供している(残念なことに、こうした機能や“モジュール”の大半はまだ半分しか完成していないのだが)。もし自分の求め る機能がNingにもKickAppsにもないなら、ベータのGoingOnの未完成な部分と付き合うのも決して無駄ではない、かもしれない。
GoingOnは、その構造および戦略面で来年も目が離せない。Drupalをベースとするプラットフォームなので、もっとオープンソースのソフトウェア・パッケージもすんなり導入できるというのが同社の主張だ。長い目で見ると、もっと機能を搭載していけるということで、これなら機能面で同社が大手ライバルにリードを維持する一助になるかもしれない。
Drupal の遺産のお陰でDrupal風APIの生成も容易になるし、これは同社が今年末にかけ試験的に展開する予定ということだ。 GoingOnは“ネットワークの中のネットワーク”を自任する。自分たちがホストするネットワークすべてに共通のユーザーベースを管理している。ただしNingと違ってGoingOnではネットワークの中にネットワークを提供することで共有認証システムの利点を活かしたい、という計画を明確に打ち出している。
例えば、学区別サブネットワークを包括する全国ネットワークに先生たちが参加したり、そんなネットワークの入れ子が可能になるならGoingOnも縦割り組織相手に大分食い込めるかもしれない。 アフィリエイト会員はGoingOnが提供するネットワークパッケージ5種から一つを選ぶ。各パッケージとも、カスタマイズ機能はかなり進んだものを提供している。アフィリエイト会員の大部分はおそらく無料かプロネットワークの、どちらかを選ぶだろう。後者は月額利用料20ドル払うと、アフィリエイトも自分の広告を管理できる。カスタムのURLは全パッケージとも無料で利用可能。
CollectiveXは、どっちつかずの境界線上をさまようホワイトレーベルのソーシャルネットワーク専用プラットフォームだ。グループの閉鎖性(ここでは”ネットワーク”のことを“グループサイト”と呼んでいる)、カスタマイズのオプションが非常に狭いことで、これがソーシャルネットワークと呼んでいいものやら疑問が残る。
加えて、CollectiveXのグループに参加した会員は互いに友だちづきあいができないので、ソーシャルネットワークの基本機能も文字通り何ひとつないのだ(グループ内では当然みんな知り合いだろうけど)。 ただ、こうした特異性を別にすれば、CollectiveXではコントロール可能なソーシャルネットワーク環境内で情報・コンテンツの共有ができる、素晴らしく洗練度の高い方法を提供している。
CollectiveXのサイトの主な機能はカレンダー、フォーラム、ファイル領域(一般アップロード用。特に写真)。幅広い機能が揃っているわけではないが、“量より質”というマントラは間違いなく当てはまる。 CollectiveXでユニークなのは、ネットワーク会員が自分の目標をリストに並べたり、誰か特別な人との間にある“キー・コネクション”(要は交際関係)を公に宣言できることだ。こうした機能があるお陰で同社のグループサイトが主に、仕事仲間とオンラインでコラボしたり、(ビジネス文脈で言うところの)人脈作りに励みたいビジネス・プロフェッショナルのために作られたものだ、という印象も強まる。
CollectiveX の無料パッケージは他のプラットフォーム同様、広告収入に支えられているけども、会社の戦略は有料機能の販売から得る収入にとりわけ重点が置かれているようだ。月額9ドルで、ネットワーク管理者は広告を削除できるが、自分の広告を表示する方法はどこを探しても見当たらない。さらに月額9ドル上乗せすると、管理者はグループ認証にもっとコントロールの幅を確保したり、128ビットのSSL暗号化技術採用によりネットワークのセキュリティを高め、ストーレッジ容量も3GBまで増やすことが可能。
一回限りの課金で99ドルを支払うと、CollectiveXでは自ネットワークを“ホワイトレーベル化”することもできる。と言っても要は自分のグラフィックをヘッダーに加えたり、他のユーザーべースからメンバーをインポートできる、というだけの話だが。
Me.comはSNAPPというソフトウェアで動く、ホワイトレーベルのソーシャルネットワーキング専用プラットフォームのMySpaceとも言うべきもの(軽蔑のつもり)。Ning もそうだが、ネットワーク開設のステップを最小限に留めている。ただ、Me.comのテーマはどれも目障りなデザインで、さらに悪いのはデフォルトのネッ トワーク全体を通して要素の構成がひどいことだ。
このMySpace風なUIデザインのアプローチが好きな人には心地良いだろうけど、私なんかは見てるだけで頭が痛くなってしまう。 スタイルの考察を別にすれば、Me.comは機能がとにかく豊富。その多くは運用が今ひとつだが…。音声・動画セクションでは例えば、ファイルのアップロードをサポートしていないし、メディアはウェブカムや類似の端末で直接ブラウザに保存しなくてはならないのだ。 一番妙な機能は車のセクション、だろう。ここには自分が持ってる車、昔持ってた車、買いたい車、夢の車などリストアップしておける。まあ、粗探しはさておき、
Me.comは極上のチャット専用アプレットを各ネットワークに統合化できる点が素晴しい。これはさすがにどこのプラットフォームもまだやっていないようだ。 Me.comのネットワーク・パッケージは3風味。機能チャートで見比べると一目でわかって便利だ。やはり違いが一番際立つのは無料と広告ベースのパッケージを、それ以外の2つと比べた場合。有料版月額最低(!)199ドルからで、加入するとアフィリエイト会員は広告管理やURLのカスタマイズ、基本のサイトブランディング(カラースキームやロゴなど)が可能になる。
PeopleAggregator Broadband Mechanicsが提供するPeopleAggregatorは、オープン標準でソーシャルネットワークを構築し、ネットワーク運営母体が同じオーナーかどうか、同じ機能を持つものかどうかに関わらず、みんな簡単にネットワーク間を行き来できるようにする実験的なサービス。
ソーシャルネットワークの世界がみんなこのBroadband MechanicsのCEO Marc Canterのビジョンのように動くなら、Facebookユーザーも簡単に自分のアイデンティティー(Facebookで所有する全情報含め)をMySpaceやOrkut、Friendsterなどに持ち歩けただろう。仮に出先のネットワーク上で何かアイデンティティーに変更があれば、それもそっくり Facebookに持ち帰ることができただろう。
こうした相互運用性のモデルとしてはPeopleAggregator (ホスト版とダウンロード版の両方)がある。ここはOpenID認証システムを採用することで、オープン標準のアイデンティティ・スキームを全てサポートするよう努力している。PaopleAggregatorのネットワークとの間でデータのインポートとエクスポートができるよう、Broadband Mechanicsの方でもAPIは提供しているし、また長期戦略として同社ではウェブサービスのプロバイダーにオープン標準育成を嘆願し、ソーシャルネットワークと非ソーシャルネットワーク(Google Calendar、 YouTube、Yahoo Messangerなど)の間のインターフェイスを容易にするよう働きかけてもいる。
今から5年後にはPeopleAggregatorを振り返って、あれがこの分野を開拓するサービスだったと思うかもしれない。しかし今の状態では、プラットフォームも非常に使いにくいし、とても及第点とは言えない。他の人も同じ意見のようで、会員499人を抱える大手ネットワークPoker Players AllianceはPeopleAggregatorを諦めて、古巣のphpBBフォーラムに移管した。
PeopleAggregatorには、改善したら良くなることが傍目にも明らかなところがまだ沢山ある。手始めに同社ができる、すべきことはプラットフォームのトップページをきれいに整理することだろう。売り手に良い第一印象を与えないような、意味不明の文章がところ構わず転がっているからね。実務的なところでは、広告にも少なくとも何がしかの管理は導入すべきだし、もっと各ネットワークの構造とスタイルがコントロールできるよう許可の幅を広げなくてはならない。オープン標準に未来の下駄を預けている人でもない限り、ここにきても拾い物はあんまりなさそうだ。
HaystackはCeradoが提供するソーシャルネットワーク専用ユーティリティのサービス。CrowdVineよりも更に機能が削ぎ落とされている。このプラットフォーム上に構築されたネットワーク(つまり“haystacks”)は機能もビジュアルもとってもシンプル。主な機能はプロフィールとグループブログだけだ。 Haystackは本当に何もないプレーンなサービスだが、基本的に同社が目指すものが大半のソーシャルネットワークとは別のところにあるのだから当たり前なのだ。ソーシャルネットワークと聞けば普通われわれが思い浮かべるのは、人がネットワーク内で互いに交流するということ。
でも、Haystackはサイトに来た人に、ある特定の組織の中の人の詳細情報も提供できるよう作られたサービスだから、フォーカスがもっと外に向いている。CeradoのChristopher Carfiによると、このHaystackの元々のアイディアは組織、特に企業の渉外窓口となる個人(営業やサポートなど)に関するインタラクティブな情報を発信できるようなサービスを組織(企業)に提供することにあったという。
CrowdVine同様、Haystackもタグ付けをうまく活用し、クリテリアに応じた人探しを実現している。Haystackのネットワークを利用する人はみんな、お互い割り付け合ったタグで人物サーチが可能だ。便利なGoogle Mapも統合化されており、検索結果に出た人の所在も全世界どこからでも呼び出して見ることができる。
Haystackのデフォルトのレイアウトでは能力を存分に発揮できない人もいるだろうけど、Ceradoの提供するAPIを使えば、開発者はHaystackのデータ構造の利点を活用し、自サイトにアプリケーションを作ることも可能。
ONEsiteは、Catalog.comというホスティング会社の子会社。ソーシャルネットワーキングとサイトホスティングのハイブリッドなソリューションを提供している。自分のソーシャルネットワークのURLは隠せるので、既存サイトに自然になじむのはいいが、この会社からドメインを買わないとソーシャルネットワーキング用のソリューションは無料で提供してくれない。この限られた取材時間では結局、われわれ独自のネットワークは構築できなかった。 でも、サイトに出ているネットワークを眺めてみると、ONEsiteのプラットフォームは悪くない感じだ。
CEOがやっているCrull Zoneのように、ONEsiteの標準テンプレートに従って簡単にカスタマイズしたネットワークもあるが、一方iVillage connectのように既存のサイトにもっと統合化しているネットワークも。だけど、この頭からカスタマイズしたネットワークが月額2500ドルの高い法人用パッケージの枠内でONEsiteチームがデザインしたものなのか、アフィリエイト会員自らが即座に使えるツールでクリエイトしたものかは、よく分からなかった。たぶん前者ではないかと。
プラットフォームの質はさておき、ONEsiteのサービスは値がやたらと張る。ユーザーの人数制限もちょっと厳しい。無料サービスでは自分のネットワークに受け入れが許可されたユーザー数はたった100人だし、月額30ドルで上限1000人、月額200ドルでやっと1万人だ。まさかこのプラットフォームで次のMySpaceを作ろうと思う人もいないだろうけど、ONEsiteでは100人も1万人もコストの面だけで言えば、その差はほぼゼロに近い。 もしONEsiteでネットワークを作られた方がいたらコメント欄で是非その体験を聞かせて欲しい。
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