先の金曜日にi-modeを広告メニューとして持っているD2Cへ向かっているとき
D2Cのとくするメニューは効果良さそうだよなぁ、いやでもモバゲーだろうな、その次がGREEモバイルかな?モバイルのアフィリエイト媒体(アフィリエイト広告を使用している媒体)も色々あるけど、はて、一番効果が出てるのってどこなんだろう?と汐留に向かう都営大江戸線の中で考えてみると、
まず何を持って効果が出ているのか?という前提を明確にする、その前に
「アフィリエイト広告」というのは成果報酬型広告とも(本来はこっちか?)呼ばれていて、いわゆる事前に定められた成果点、例えば商品購入、会員登録、資料請求などの各成果1件ごとに報酬(この場合は広告費)が支払われる広告形態。
つまり各媒体に広告を張ってもらって、成果が出なければクライアント(広告主)は広告費を払わなくても良いので、リスクの低い広告形態と一般的には言われています。中小の予算があまりないクライアントだとアフィリエイトでの出稿がメインにもなったりします。最近はリスティングとかあれはクリックいくらという形でアフィリエイトとは別物だけど仕組みは同じ。
しかしそれでは割に合わずに、大手ポータルとかPVを相当数集める媒体はアフィリエイトではなく、いわゆる純広(imp保証、期間保証とか)しか掲載しない(それくらいの広告媒体としての価値があるからできる)媒体も多い。
モバイル媒体でいま広告価値(広告価値というとき一般的にはシェアの高い純広のことを指します)がある媒体といえば、モバゲーとかmixiモバイルとかが上がってきます。
ん?ちょっとまてよ?モバゲーってアフィリエイトやってんじゃないの?広告価値がある媒体としては割に合わないんじゃないの?と思われたあなた。正解です。しかしモバゲーはある特色を持っているために、純広もアフィリエイト広告も使用しています。その一方でmixiモバイルはアフィリエイトを実施していません。GREEモバイルはやっていますが。
mixiモバイルはやっていない、でもモバゲーとかGREEモバイルはやっている。その特色とは、いわゆる「インセンティブ」のこと。モバゲーで言えば、モバゲー内の仮想通貨ことモバゴールドのことです。モバゲー内ではこのモバゴールドがないとコンテンツを十分に使用することができません。アイテムを買ったり出来ない。そのアイテム欲しさに、モバゴールドをGETさせるための条件、それが広告をクリックしたり、他サイトへの会員登録をさせたりすることなんですね。そのユーザーアクションがアフィリエイト広告になっていると。ちなみにD2Cのとくするメニュー内にもドコモコインを使ったインセンティブメニューがあります。
でもあくまで無料サイトとうたっているので、基本利用は無料ですが、インセンティブ(モバゴールド)が欲しければ、広告を利用してくれよということです。広告収入かその媒体自体での収入がないとサイト運営できないですから。
純広よりもアフィリエイトの方がリスクが少ないためにクライアントの出稿も進んでいるアフィリエイト広告はそのようなインセンティブを使用する際に最適な広告手法の一つということです。GREEモバイルも同じ感じ。このような媒体をインセンティブ媒体というのに対してmixiのようなインセンティブ(ポイントとか仮想通過とか)がない媒体をノンインセンティブ媒体といいます。モバゲーは純広に引けを取らないくらいアフィリエイトでも稼げるので、これを使っているということです。コンテンツも充実していることが前提です。
じゃあインセンティブメニューを持つ媒体の方が広告価値高いんじゃないの?という風になるように思われますが、実はそうでもなく。むしろそのメニューがないほうがクライアントからは喜ばれることもある。何故か?その原因もインセンティブ自体にあります。
これが(前置きがだいぶ長くなりましたが)「何を持って効果が出ているのか?」 という定義に連動していて、クライアントの立場にたって考えてみると、何か別の目的があって(例えばモバゴールド欲しさに)会員登録をするのと、ノンインセンティブ媒体で純粋に広告への興味から会員登録をした場合、どちらに広告効果があるんでしょう、ということです。その時に会員登録をしてもその後すぐに退会とか解除をしたら意味がないわけですよね。でもアフィリエイト広告費は発生しているわけです。
特にモバゲーは無料で遊べるサイトなのに、インセンティブ欲しさに公式サイト(月額315円)とかの着メロやゲームサイトとかに自ら登録してそっちを利用する人は、まぁコンテンツ次第ですけど、あまりいないですよね。
データを見てもインセンティブ媒体では、公式会員登録をしたユーザーが2ヶ月先まで残っている率は30%未満と言われています。つまりクライアントは70%の広告費を水に流しているわけです。逆にノンインセンティブ媒体は70%を越える継続率(2ヶ月先で)と倍以上の開きがあると言われます。
この継続率・退会率というのがアフィリエイト業界では一つの媒体効果基準となってて、なのでいちがいにはモバゲー会員数、PV数すげーから媒体価値も高い、とはならない。特に批判の声も多く聞かれています。しかも一度そのようにインセンティブメニューをいれてしまうとそれになれたユーザーは自身にメリットがある広告(インセンティブ広告しか)利用しなくなる傾向もあるわけで、ユーザー価値が低くなる可能性もある。mixiはそこらへんとコンテンツマッチするかどうか懸念している部分もあるでしょう。
じゃあノンインセンティブ媒体の方が価値があるんじゃないの?と思われますが、クライアントから見るとそう思われる傾向が強い。ノンインセンティブ媒体でユーザー数PV数を稼いでいる媒体となると、大手ポータル媒体とかが上がってきます。Yahoo!とか想像するけど、yahooは純広のみ。mixiと同じで純広の方が割りにいいから(売上になるから)
しかも某モバイル大手ポータル(何社もありますが)のアフィリエイト広告のコンバージョン(例えば商品購入だとすると)は相当低かったりします。アフィリエイトというのは専用のタグを踏んで、そこからの購入しか成果にならないわけですが、「広告」というのはインターネット上で見て、リアル店舗で購入する、ユーザーに自社ブランドを印象付ける、そんな導線もあるわけです。今のTVCMは○○で検索。みたいにTV-ネット導線がありますが、一昔前なんてテレビで完結してた。あれはその場で購入させるというよりも印象効果しか発揮できてないわけで。
成果報酬型広告だと成果地点があっての報酬発生なので、クロスメディアだと計測できないわけです(最近はペイパーコール)とかネットから-店舗に訪問で成果とかのクロスメディアでの展開が出てきてますが。
要約するとクライアント的にはノンインセンティブ媒体が嬉しかったりしますが(インセンティブ媒体が全て悪いということじゃなくて、アクション自体してるからものによっては印象に残るでしょという見解とかもあるし)代理店的には、圧倒的なパワーをを秘めてるインセンティブ媒体の方が成果がでるので売上になるという感じで、クライアントを満足させつつ売上も意識するその中間を探っている感じ。なのでそこにSEOとか検索とか行動ターゲティングとかアフィリエイト自体にも色々付加価値がついてくる(これはまた今度)
まぁ広告自体、ネット完結とかリアル完結ではないと思っているので、狭義な定義では正しい効果が測りきれず、今のアフィリエイト広告というその前提自体が不完全ということも言えるかもしれませんが、、、
となると一番効果のある媒体って何?ってなりますが、まぁ純広でも売れていてアフィリエイトも調子のいいモバゲーですかねやっぱり。
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