編集者という病-⑬

「たちまち『ユーミン』の虜になった。アルバムを買い集め、コンサートにも通いつめた。やがて直接本人と仕事がしたいと思うようになり、あらゆる手段を講じて近づこうとした。事務所の壁は高かったが、想いは通じるものだ。何度も通いつめるうちに、彼女は僕に目を止めてくれるようになった。コンサートの楽屋に顔を出し、一瞬でも会話ができるようになり、やがて食事ができるようにもなり、夜中に電話で話せるようにもなっていった。

擦過傷なんて気にしていたら何もできない。何度も何度も行動していく内に関係ができていく。これが人間関係。勉強になります。