「本人が本当に褒めて欲しいところを褒める。本人が気づいていないところを気づかせる。そして刺激を与える。的外れなことを手紙に書けばその時点で終わりだから、相手の心に染み入る手紙を書くことは血のにじむ作業だ。会社設立の当時は一日二通ずつ書いていた。書く対象(作家)が50人くらいいたから、最初の六冊から期間をあけずに(出版を)ラインナップできた。力で変えてきたという自負はある。作品に対してきっちりモノを言えて、次の作品を生む刺激をどれだけ与えられるか。四十歳代はそれを勝ち取るための戦いの日々だった。いつも不安と恐怖は付きまとっていたが、不思議と絶望的な暗さはなかった。ワクワクするほうが大きかった。
相手にどれだけの刺激を与えられるか。気持ち、言葉、考えられえる手段で伝えていかなければならない。でもこれは営業と同じで、どれだけ魅力を持って好きになってもらえるか。自ら作り出す仕事。
人付き合いは好き。付き合いでしょっちゅう飲み歩く。それは人脈を広げるため、それ自体が好きだからしているということで、結果、仕事でも仲は深くなるけれど、そうではない、自ら明確な基準を持って、自ら生み出せる力をつけるということ。
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